ブラックハットSEOとは、Googleのアルゴリズムを不正に利用し、検索結果の順位を意図的に上げる手法のことです。
具体的な手法としては、
– SEO業者から被リンクを購入する
– リンクファームと呼ばれるリンク集から被リンクを得る
– 人間には見えないように大量にキーワードを仕込む
– サテライトサイト(コピーサイト)を大量に量産し、検索結果の上位を独占しようとする
など、検索エンジンのアルゴリズムの穴をついて不正に検索順位を操作しようとする施策を指します。
このなかでも、最も代表的なブラックハットSEOのテクニックが被リンクの大量設置でしょう。
これは「多くのリンクを貼られているページほど、検索上位に表示する」という検索エンジンのアルゴリズムを利用して、ページの順位をつり上げようとするものです。
Googleが被リンクを検索順位の判定で重要視する理由
なぜGoogleは被リンクを重視するアルゴリズムを組みこんでいるのでしょうか?
それは、人間目線で役に立つ・面白いページを評価するためです。
Googleの検索エンジンは、世界中のサイトの情報を読み取るとその情報をGoogleのコンピュータに持ち帰ります。
そして独自のアルゴリズムによって、そのページのクオリティを判断します。
この時、あくまでもアルゴリズムはコンピュータのプログラムに過ぎないので、人間の価値観、「面白い」や「役に立つ」、といった観点における評価はできませんでした。
そこでGoogleが考えたのが、「被リンクを多くもらってるサイト=人間が価値を見出したサイト」という測定方法でした。
同じような内容が記載されているページAとページBを比較して、ページBの方がより被リンクが多い場合、「ページBの方が役に立つあるいは面白いから多くの人が紹介しているだろう」といった具合に、人間的な視点でのクオリティを評価基準に組込めると考えたのです。
ブラックハットSEOでは、被リンクを重視するアルゴリズムを悪用して検索順位を高めた
このように、かつて被リンクは検索エンジンの利便性を高める重要な要素だったわけですが、SEO業者などはそのアルゴリズムを悪用しました。
つまり、大量の被リンクをページにつけることで、Googleが評価する人間的な視点でクオリティが高く、人気なページであるように見せかけたのです。
これがブラックハットSEOの被リンク施策です。
2000年代までは被リンクのみに頼るブラックハットSEO業者が乱立したいた
2000年代までは、このよな被リンクを用いたブラックハットSEOをおこなう業者が乱立していました。
乱立した理由は、ブラックハットSEOは実行に手間や深い知識が必要なく、非常に利益率が高く、参入しやすい事業だったからです。
Webの知識を多少学んだ程度でも、被リンクを大量生産することができ、
Webマーケティングの深い知識や経験、良質なコンテンツを作る根気や熱意なども必要なく検索順位を上げることができていたのです。
ブラックハットSEOが横行した結果、低品質なコンテンツが検索上位を独占するようになった
このようなブラックなSEO業者が横行することにより、被リンクによるSEOだけを目的とした低クオリティのコンテンツが検索上位を独占するというひどい事態になりました。
時間をかけて作った役に立つ良質なコンテンツも、閲覧される機会が難しいというこのような状況下では、真面目にやろうとしてた人々がやる気を失い、良質なコンテンツ自体が減少していくという悪循環でした。
ブラックハットSEOが横行すると、検索の世界で真摯なコンテンツ作成者が報われない事態が実現してしまうのです。
ブラックハットSEOの衰退と、ホワイトハットSEOの台頭
ブラックハットSEOの横行は、検索するユーザー、良質なコンテンツを作成したい人にとって不利益なものでしたが、何よりもGoogleにとっても見過ごすことはできない状況でした。
なぜなら当然Googleも営利企業であり、収益の大部分は、リスティング広告(検索連動型広告)によって生み出されているからです。
もし、ブラックハットSEOによる検索結果の汚染が進み続け、Googleの検索エンジンの質が低下していけば、検索ユーザーがGoogleから他の検索エンジンへ流れ、売上げに深刻な被害が発生しかねませんでした。
Googleのアルゴリズムアップデート
このような事態を変えるべくGoogleが動き、不正なSEOを撲滅するためにアルゴリズムのアップデートを行いました。
それが2012年から大々的に行われたペンギンアップデートとパンダアップデートです。
■ペンギンアップデート
ペンギンアップデートは自作自演の被リンクや、有料の被リンクを取り締まるアルゴリズムです。
これにより、架空サイトを作成して大量の被リンクを自演していたサイトや、
有料のリンクプログラムからリンクを買って多用していたサイトなどは大打撃をうけました。
■パンダアップデート
パンダアップデートは、コピーコンテンツを取り締まるアルゴリズムです。
他のサイトをコピーしたコンテンツや、ユーザーにとって価値がない低品質なコンテンツはペナルティ対象にされます。
特に文脈を無視してキーワードを詰め込んだり、そのようなコンテンツを量産するサイトなどがペナルティを受けるようになりました。
Googleが推奨するホワイトハットSEOとは
ブラックハットSEOという小手先のSEO対策に依存したページが検索上位から姿を消していったのと入れ替わりに、順位を大幅に上昇させたページも存在しました。
それは、検索ユーザーの役に立つ情報に富み、熱意を持って文章が書かれている、クオリティの高いページです。
ペンギンアップデートとパンダアップデートによって、真面目に作られたコンテンツが正当な評価を受ける時代が到来したのです。
検索エンジンの性能向上は、SEO対策の潮流を一変させ、「訪問者にとって有益な情報を、丁寧にページ化してコンテンツを増やしていく」という正攻法がSEO対策の主流になりました。
これをホワイトハットSEOと呼びます。
不本意にGoogleペナルティを受けない為に必要なこと
意図せずGoogleのペナルティに反していて、ブラックハットSEOに該当する行為をしてしまうということがありえます。
ブラックハットSEOの定義は、
「Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)」に準拠しない不正なSEO手法のことを指します。
不正なSEO手法を行うと、Googleからペナルティを食らってしまいます。ブラックハットSEOについてGoogleが公式に名言しています。
スパム対策が実施されたサイトは、Google.co.jp や Google のパートナー サイトの検索結果に表示されなくなることがあります。
…
場合によってはスパムサイトを Google の検索結果から完全に削除することがあります。
※引用元:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) – Search Console ヘルプ
このことから、Googleのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)に記載ある偽装行為や不正行為に定期的に確認をし、ブラックハットSEOについて理解を深めながら、サイト運用することが重要と言えます。
また、ガイドライン内でGoogleが再三述べているのは、良質なコンテンツを評価する、ということですので、
日々の運用で「常にユーザー目線でユーザーの為になるコンテンツを意識すること」が重要です。
良いコンテンツを提供するという正攻法が、Googleからの評価を上げ、すなわち検索結果で上位表示される可能性を高めるということです。
投稿者プロフィール
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WEB制作会社Co-Tam.Inc代表の田村巧次です。
創業当初から、金で買うSEOを良しとせず、その時々の Google ガイドラインに沿ったSEO(ホワイトハットSEO)のみをクライアント提案。 制作したWEBサイトは、一切ペナルティを受けず、9割以上がキーワード検索で1位を獲得。どれもすべて効果の高いキーワードを選定する。制作会社の枠にとどまらず、2011年より、企業の情報発信の重要さをクライアントに提示。
「SEOの知識を正しく活用できれば、必ず集客の力になってくれます。」
- 中小企業庁 中小企業デジタル応援隊事業 IT専門家(I00024525)
- WACA認定WEB解析士・上級ウェブ解析士
- SEOコンサルタント
- 米国Google認定 GAIQ(*1)(認定資格ID:28179066)
(*1) Google Analytics Individual Qualification - Google モバイルサイト認定(認定資格ID:36523368)
- Webクリエイター能力手認定試験エキスパート
- ネットマーケティング検定取得
WEB利用・技術認定委員会主催 - 国家資格:システムアドミニストレータ(現ITパスポート)
- デジタルハリウッドスクールphp TA/講師(2009~2012)
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