ここまでのお話しで、読者の態度を「認知」段階から「興味」段階へ引き上げる方法をお話ししてきました。
このページでは「検討」という段階についてご説明します。
コンテンツマーケティングにおける「検討」段階とは、興味段階へ進んでくれた見込み客に、あなたの商品やサービスの良さ(メリット)を伝え、購入の意思を高めて購入を検討してもらうことを言います。購入にもっとも近い見込み客といえるでしょう。
この段階では、売り込みを行いますが、直接的な売込みは避けて「売込みでは無い売込み」というものを行います。
売込みではない売込みってなに?
思わず「あなたから買いたい」と相手に思ってもらえるように仕向けることを「売込みではない売込み」と呼んでいます。
どのように仕向けるのかというと、「あなたから買いたい」と考えてしまうようなコンテンツを用意することで、「売り込まずに売り込む」を体現します。
ここまできたら、購入してもらうまであと一歩です!
どんなコンテンツが検討段階の読者(見込客)に刺ささり、思わず「あなたから買いたい」となるのでしょう。早速みていきましょう。
コンテンツマーケティングにおける検討とは?
検討は購入の一歩手前。あと少し背中を押してあげることで、あなたを選んでもらえます。
では、具体的にどのような状態が検討段階といえるのでしょうか? それは、
こんな状態が検討段階
例えば、購入の障壁を下げる為に実施する、サービスの無料体験や1週間限定のフリートライアルを利用してもらえると、購入を検討している人になったと言えるでしょう。ひとつ前の段階である「興味の獲得」では、あくまでもあなたがユーザーに提供することができるベネフィットを伝えることが重要でした。
「検討」の段階からは、サービスのお試しや無料体験、無料セミナーや低価格セミナーに参加してもらうことを目的として、商品やサービスの良さや具体的なメリットを伝えていくステージです。
BtoBビジネスの場合は商談も視野にいれて
BtoBビジネスの場合は、検討段階で実際にお問い合わせもらい、商談を行うことを視野にいれます。お問い合わせをもらうまでのメインのツールはメールマガジンです。どのようなコンテンツをメルマガで送ると興味段階の見込み客に選んでもらえるようになるのでしょうか?
主に、検討用コンテンツとして考えられるのは、この4種類のコンテンツでしょう。
- 事例型コンテンツ
- 口コミ型コンテンツ
- 体験談型コンテンツ
- その他(おまけ)
上記のコンテンツをしっかりと用意できれば、購入後に「そんなはずじゃなかった…」「思っていたのと違った…」というような、齟齬(そご)が発生しずらくなります。お客様の商品への理解が深まるからだと言えるでしょう。
BtoCの場合は、既にあなたの商品に決めている状態であることが多く、この段階で購入まで進んでもらうことが可能となります。
カートが設置してあるECストアの場合、サイトの見やすさや、使いやすさが重要になってきます。決済方法が明確かつ、簡単になっていることも重要です。お問い合わせや電話予約が必要な業種の場合は、問い合わせの方法などで迷わないような案内が必要です。とはいえ、最近は低価格で「簡単に始められる」をウリにしたカート機能付きオンラインストア開設サービスが流行っているので、まずはそこでスタートすればOKです。ですので、サイトの使い安さ・決済方法などを私達が気にする必要はありません。
それでは、検討用コンテンツ「4つの型」についてそれぞれ解説していきます。
①事例型コンテンツ
1つ目は事例型コンテンツです。事例型は「サービスの疑似体験」ができ、「ここに決めよう」と思ってもらうことを目的としたコンテンツです。
実際の事例をデータとあわせて紹介しましょう。あなたのクライアント企業名や改善後のデータや写真を公開することで、信頼性を高め、読者自身でも同じ結果を実現したい「私にもできるかも!」と思ってもらう為のコンテンツです。
これは特に B to B で効果を発揮します。
事例型コンテンツで伝えるべきこと
- 商品を購入することで実現する輝かしいビジョンを伝える
- 商品を購入する前に体感できる利用プロセス
- 商品を利用した感想
これらのことを自社目線でお伝えするコンテンツを作成します。
この3つが伝わると、ユーザーに商品を購入したかのような疑似体験をしてもらえます。疑似体験をしたユーザーは商品に対する期待値を高めることとなります。それと同時に不安に思ったことを正直に伝えることで共感を呼び、同時にユーザーの信頼を勝ち取ります。
これらのコンテンツを記事コンテンツとしてブログで公開しても良いでしょう。
ホワイトペーパーでお届けするのがオススメのやり方!
オススメなのは、ホワイトペーパーとしてPDFにまとめてメールマガジンで無料プレゼントとして配布することです。この事例型コンテンツは、購入の意思を高めてもらうのに、かなり効果的があります。
あなたの商品に興味を持ってくれたユーザーに対して、事例型コンテンツをホワイトペーパーで提供し、検討段階へと引き上げましょう。そうすれば、あなたを選んでもらえるまであと少しです。
②口コミ型コンテンツ
2つ目はいわゆるお客様からの口コミです。
特に B to C で有効なコンテンツです。口コミは、コンバージョン(購入)に行きつくための最強コンテンツとなります。口コミ型は、事例型同様に、ユーザーに商品を疑似体験してもらうことにより、「お悩み客」を「今すぐ客」に変えてくれる力があります。
口コミ型コンテンツで集めるべき口コミ
あなたの商品の良さを単純に伝えるだけでは、具体的な口コミとはいえません。以下のようなことが具体的に書かれていると、読者は「今すぐ客」に化けるでしょう。
- どんな悩みを解決したいと思っていたときに、その商品をみつけたのか?
- 実際に使ってみたときの印象はどうだったのか?
- 実際にその商品をつかってみてどのような結果が得られたのか?
商品やサービスによってレビューの形式は異なりますが、実際に使ったユーザーに意見をもらい、その情報を提供することが大切です。そのためには写真や動画などの工夫が必要でしょう。既存のお客様へアンケ―トをお願いしたり、プレゼントと引き換えに、口コミをもらう努力が必要です。
Googleマイビジネスを活用すれば、会社への口コミも集められるので、B to Bでも有効です。自分のサイトやブログ内に口コミを掲載する枠の用意が難しい場合はGoogleマイビジネスも強力な口コミツールです。
さらに、Googleマイビジネスから得た高評価の口コミを自社サイト内やホワイトペーパーにまとめて掲載しても良いでしょう。Googleマイビジネスも活用していきましょう。
③体験談型
①事例型では主語が「自社」で、事例をデータと併せて紹介するタイプでした。体験談型は、既存ユーザーの声(体験談)をまとめたコンテンツとなります。より訪問者に近い形で提供するので、親近感を抱いてもらいやすいという特徴を持ちます。
体験談型コンテンツで伝えること
読者(見込み客)の立場に近い人が主語して、下記を伝えます。対談形式のインタビューなどをすると体験談型のコンテンツとなるので、あらかじめ下記を例に聞きたいことをまとめておくと良いでしょう。
- 商品を購入することで実現するより良き未来
- 商品を購入する前から実際に利用するプロセス
- 利用した感想
とはいえ、上記の内容だけを聞いたところで、本音トークは引き出せないので、ある程度くだけた雰囲気を作り出してからインタビューを始めることが大切です。
筆者の個人的な意見ですが、お客様をお酒の席に誘って、そこでいろいろと聞かせて頂くと、かなり深い内容を聞き出せるのでオススメです。
④その他(おまけ)
上記3つを主に推奨しますが、その他として、検討段階におけるコンテンツの例を記載しておきます。
その他のコンテンツ例
- アンケート形式のお客様の声(書いてもらった紙をそのまま掲載するなど)
- 商品やサービスに関するQ&A(Q&Aをすべて提示してしまうと見るのが大変なので、良く頂く質問のみに絞ることが大切)
- 価格(費用対効果)の比較表
- 動画デモ
- ウェビナー(動画でのプレゼンテーション)
あなたの商品やサービスを最も魅力的に表現できる形を考え、コンテンツ化していくことが大切です。マーケティング強者はここで紹介したその他(おまけ)の方法も含め、すべての型を使い分けて展開しています。
いろいろ試す中で、自社にハマるやり方が見つかるので、それを見つけるまで様々な手法を試していくと良いでしょう。いきなり全てにチャレンジしようとすると、頭が混乱してしまいますので、まずは自社で出来そうな所から始めましょう。
まとめ
検討は購入の一歩手前。繰り返しお伝えしていますが、あと少し背中を押してあげるだけで、あなたを選んでもらえるところまできています。ここまで来たら、絶対に相思相愛になりたいですよね。そのためには、下のようなコンテンツが必要不可欠です。
- 事例型コンテンツ
- 口コミ型コンテンツ
- 体験談型コンテンツ
これらのコンテンツを準備する為には、既存のお客様の協力も必要となるでしょう。時間と労力のかかる作業となりますが、これも新たなお客様に振り向いてもらう為。未来への先行投資だと考えて、是非実施してください。是非、あなたの商品・サービスの魅力を存分に伝えられるコンテンツを作成して、相手に振り向いてもらいましょう。
いよいよ次の章は、「購入」で必要なツールやコンテンツについて説明します。
投稿者プロフィール
-
WEB制作会社Co-Tam.Inc代表の田村巧次です。
創業当初から、金で買うSEOを良しとせず、その時々の Google ガイドラインに沿ったSEO(ホワイトハットSEO)のみをクライアント提案。 制作したWEBサイトは、一切ペナルティを受けず、9割以上がキーワード検索で1位を獲得。どれもすべて効果の高いキーワードを選定する。制作会社の枠にとどまらず、2011年より、企業の情報発信の重要さをクライアントに提示。
「SEOの知識を正しく活用できれば、必ず集客の力になってくれます。」
- 中小企業庁 中小企業デジタル応援隊事業 IT専門家(I00024525)
- WACA認定WEB解析士・上級ウェブ解析士
- SEOコンサルタント
- 米国Google認定 GAIQ(*1)(認定資格ID:28179066)
(*1) Google Analytics Individual Qualification - Google モバイルサイト認定(認定資格ID:36523368)
- Webクリエイター能力手認定試験エキスパート
- ネットマーケティング検定取得
WEB利用・技術認定委員会主催 - 国家資格:システムアドミニストレータ(現ITパスポート)
- デジタルハリウッドスクールphp TA/講師(2009~2012)
最新の投稿
- コンテンツマーケティング2020年8月22日なぜ7日間なの?ステップメール作成講座
- コンテンツマーケティング2020年8月22日ホワイトペーパーの作り方講座【初級編】
- コンテンツマーケティング2020年4月22日コンテンツマーケティングで「購入」してもらう為に必須な2つのこと。
- コンテンツマーケティング2020年4月21日コンテンツマーケティングにおける「検討」とは?
コメント