コンテンツマーケティングとは具体的には一体何をするのか?

  

2020年2月21日  2021年3月11日

コンテンツマーケティングとは、一体何者なのでしょうか?

概念? 考え方? 施策の手法? …謎ですよね。知ってる。聞いたことがあるけど、具体的に何をするの? と聞かれるとパッと答えられる人は多くないでしょう。

このページでは、「具体的に何をしていくのか?」 ということを明確にします。そうすることで今後の学びがさらに効率よく行えます。

「別に学びたいわけじゃない。」とお考えですよね? とても良くわかります。「成功させたい」が目的ですよね。安心してください。この記事を読んでいただくことで、結果的にコンテンツマーケティングを成功させるまでの道のりを最短で歩むことができます。

なぜなら、あなたがこれから「やるべきこと」が明らかになるからです。

 

早速ですが、コンテンツマーケティングとは具体的には一体何なのか? を一言で言うと、

「コンテンツを使ったマーケティング活動のこと」

です。

もっと詳しく言うと、お客様になってほしい人に向けて、良質なコンテンツを発信し、悩みや不安を解決してあげて、その結果信頼してもらい、購買行動に繋げる為の活動です。

一時的な収益を得る為ではなく、消費者との信頼関係の構築を通じて、長期的な安定収益を獲得する為に行うのがコンテンツマーケティングです。ここまでは、前章までのおさらいとなります。

コンテンツマーケティング自体は昔から行われていた手法?

最近、「コンテンツマーケティングがキてる!効果がでる!」「これからの時代はコンテンツマーケティングだ!」「取り組まないと置いて行かれる!」という広告をよく目にするようになりました。

コンテンツマーケティングの考え方自体は最新の手法でもなんでもありません。昔から行われてきたことを、インターネット上で応用しているだけです。

例えば・・・「失敗しない家づくり」について書かれた小冊子を無料で配り、それを請求してくれた人に住宅のセールスをする。 イメージ 無料冊子を申し込んだ顧客に、電話営業 こんなことは昔から行われていますよね。そしてこの手法はとても高い効果をあげてきました。あなた自身もこの手法を体感したことがあるかと思います。

ただし、この資料請求の手法だと、金銭的コストがかかる上に手間と多くの時間が掛かってしまいます。資金や人材に余裕のない小さな会社は、この手法に取り組むこと自体のハードルが高いのです。

ところが、インターネットの普及によって、以前から行われていたセールス手法がはるかに簡単に、しかもほぼコストをかけずにできるようになりました。小冊子を1冊作った場合、印刷代が300円、送料が100円だとすると、それを1,000人に配ろうと思えば、それだけで40万円かかってしまいます。

1万人になると400万円です。ところが、インターネット上では、小冊子は eBook(pdf)で提供できるので、印刷代も送料も必要ありません。実質無料でできてしまうのです。 今の時代は無料冊子はダウンロードしてもらう イメージ 無料でできるインターネット上の施策と文面だけでとらえると、「SNSを使ってクーポン券を配布する」とか「無料ダウンロードパンフレット」などが思い浮かぶかもしれません。良く混同されてしまいますが、コンテンツマーケティングとは、消費者の悩みや不安を解消し、知りたい欲求を満たし、信頼してもらうというマーケティング活動の一環です。

頻繁にこのような質問を頂きます。

「コンテンツマーケティングって、自社パンフレットを無料配布してあげればいいんじゃないの?」

答えは「×」です。 イメージ 企業紹介や商品紹介のパンフレットやクーポンはコンテンツではない混同しないように表にしてみました。

コンテンツマーケティングとそうで無いもの

コンテンツマーケティングとは何か? をご理解いただけるように、「コンテンツマーケティング」と「そうでないもの」を比較してみましょう。ここでは、オンライン・オフラインの両方を例にあげました。


コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングではない
一眼レフカメラの使い方動画をYoutubeで配信する 割引クーポンのイメージ一眼レフカメラの30%OFF券をSNSで配布する
工務店が発行する「失敗しない家づくりマガジン」を自宅へ郵送する 工務店のチラシを自宅へ郵送する
コンサル会社Aの無料事例セミナー コンサル会社Aの訪問営業
無料配布本イメージ無料ダウンロードできるコンサル会社Aの「初めてのマーケティングガイドブック」 企業や商品のパンフレット無料ダウンロードできるコンサル会社Aの「会社紹介資料」
お役立ち情報読者に役立つ情報 日記のイメージ個人的な報告や想い、日常を綴った日記

 

〇と×の大きな違いは、

  • 有益な情報を消費者に届けている
  • 商品やサービスを積極的に売るためのアプローチ
  • 誰の役にも立たない情報

という違いです。 簡単に言うと、見込顧客に振り向いてもらえるまでは、積極的な売り込みをしない「インバウンドマーケティング(相手の方からこちら側に来る)の一種」ということです。

興味を持ってもらうまでは、ひたすらお相手にとって有益なコンテンツを提供し続けて、「振り向いてもらえなくても、ずっとあなたのそばにいるよ。いつでも頼ってね。」という関係性を構築していきます。消費者に寄り添うことが大切です。

コンテンツの種類

ここ数年で様々なメディアが台頭しました。Youtubeのような動画メディアや、写真に特化した Instagram も絶好調です。

会社単位で発信するコンテンツといえば、以前はテキストをイメージしていた方も多いと思いますが、今はそのような時代ではないと感じます。ただし、商材・サービスによっては写真や動画が向かないものもあります。例えば、わたし達 PICNIC のようなBtoBサービスは説得が必要となるため、テキストの読み物コンテンツと相性がよいと考えます。以下のコンテンツ種別から自社に合ったものを選ぶ必要があるでしょう。

コンテンツの種類 主な配信先
テキストコンテンツ(読み物) オウンドメディア(ブログ、自社HP)、SNS、メールマガジン、外部メディア、会報誌、雑誌、ホワイトペーパー
写真 オウンドメディア(ブログ、自社HP)、SNS
動画・オンラインセミナー オウンドメディア(ブログ、自社HP)、SNS
オフラインセミナー・イベント オフライン

コンテンツSEOとの違い

「コンテンツマーケティング」を聞いたことがある方は、「コンテンツSEO」という言葉も聞いたことがあるかと思います。簡単に言うと両者の違いは対象としている「媒体」に違いがあります。具体的な違いは以下のとおりです。

  • コンテンツマーケティング:Googleなどの検索エンジン、Twitterなどのソーシャルメディア、youtubeなどの動画媒体、メールなどのコミュニケーションツール など
  • コンテンツSEO:検索エンジンのみ(GoogleやYahoo、Bingなど)

つまり、コンテンツSEOはあくまでも検索エンジンに限った施策であるのに対し、コンテンツマーケティングは対象媒体を問わない。コンテンツマーケティングは世の中に存在する全ての媒体が対象となります。

加えて、以下のように整理することもできます。

  • コンテンツマーケティング:オンライン、オフライン
  • コンテンツSEO:オンライン(検索エンジンのみ)

先ほども触れましたが、コンテンツマーケティングというのは、厳密にはインターネット上のみで展開されるものではありません。見込み客の為になる情報を発信する、「セミナー、展示会、相談会」などもコンテンツマーケティングの一種です。見込み客にとって価値あるコンテンツの提供(オンライン、オフライン問わず)を通じて、ファン化を促し収益性の高い顧客行動を生み出すことができれば、それはコンテンツマーケティングです。ただし、2020年においてコンテンツマーケティングといえば「ブログメディアを中心として扱うインターネット上のマーケティング施策」という認識が定着しています。わたし達がお伝えするコンテンツマーケティングも、「ブログメディアを中心としたコンテンツマーケティング」という位置付けでお話しを続けていきます。

コンテンツSEOとは、検索ニーズと意図を把握したコンテンツを充実させることで検索流入を稼ぐ手法です。見込顧客向けのコンテンツは検索ニーズもあることから、コンテンツマーケティングとセットで実施されます。

Googleのアルゴリズムが進化し、ペンギンアップデート(悪質な自作自演リンクを取り締まるロジック)やパンダアップデート(低品質なコンテンツを取り締まるロジック)を経て、SEOにおいても良質なコンテンツが重視されるようになりました。さらには、2019年の末にBERTアップデートでAI化が促進され、SEOという施策自体が無意味なものになりつつあるのかもしれない所まできています。

コンテンツマーケティングというのは、もっと広い、もっと総合的な施策ということになります。

コンテンツマーケティングの具体的な流れ

いよいよコンテンツマーケティングを実際におこなう際の具体的な流れを説明します。

大きくわけて5つの工程ですすめていきます。

ペルソナとカスタマージャーニーを作成

戦略を練るフェーズです。

最初は、誰に何を届けるのか?の「誰」を明確にします。マーケティング用語ではペルソナを明確にすると言ったりしています。

ペルソナは、性別や年齢、趣味や持っている悩みなど細部まで想定します。ペルソナを考えるときに埋めるべき項目は下記を参考にしてみてください。

  1. 名前:
  2. 年齢:
  3. 性別:
  4. 職業:
  5. 趣味:
  6. 良く行く場所:
  7. 情報収集の手段:

次にそのペルソナがあなが作ったコンテンツとどんな時に接点を持つのか?どのように考えコンバージョン(問い合わせや購入)するのか?を考えてみます。図として表現するとわかりやすいでしょう。手書きでも全然OKです。

特にペルソナが情報収集する際の検索キーワードを具体化しておくと後のコンテンツ制作に役立ちます。私たちPICNICではキーワードを元にしてカスタマージャーニーを作成しているので、その方法もオススメです。

「認知→興味→検討」と移り変わるユーザーの心理状況を段階にわけて、その層が検索しそうなキーワードを選定し、それを元にコンテンツを作成していきます。

また、この段階でキーワードに優先順位をつけておくとコンテンツを作る際に、迷わなくて済みます。

コンバージョンポイントを設定

ここもまだ戦略を練るフェーズです。

コンテンツを通じてユーザーに起こしてもらいたい行動を明確にします。ここでいう行動とは、お問い合わせ、資料請求やメルマガ登録、セミナー予約などです。もちろん商品購入も含まれます。

ユーザーの心情に合った適切なコンバージョンポイントにすることでコンバージョン率は大きく変わるため、検索キーワードと照らし合わせながら丁寧に設定します。理想は、1つのキーワードごとにコンバージョンポイントがあることですが、それだと、あまりにも大変なので、認知→興味→検討段階ごとにポイントを考えておければOKです。

コンテンツ作成

読者の入り口(設定したキーワード)と出口(コンバージョンポイント)を踏まえた上でコンテンツ作成をおこないましょう。

コンテンツは、以下の手順で作成します。

  1. 入り口)前の工程で選定したキーワードから書くべきコンテンツを決める
  2. コンテンツのテーマ(切り口)を設定
  3. コンテンツの構成(目次)を考える
  4. 構成に肉付けをし、コンテンツを完成に近づける
  5. 編集(ペルソナとコンテンツにブレがないか?誤字脱字、文脈を整えるなど)
  6. タイトルを考える
  7. 出口)行動喚起装置を設定する(お問い合わせボタンや、予約ボタン、購入ボタン、メルマガ登録フォームなど)

この手順でコンテンツを作成することで、いきなりPCの前に向かうより遥かに効率が良くなると思います。是非チャレンジしてみてくださいね。

効果測定

定期的に効果測定をおこないます。オススメのツールは誰がなんと言おうと、Google Analytics(グーグルアナリティクス)です。Googleが無料で提供してくれています。すべてのデータを見ようとすると、なにが何だかサッパリわからず、時間だけが過ぎてしまうので、始めのうちは、

  1. サイト全体でどのくらいの滞在時間なのか?
  2. サイト全体の訪問者数はどのくらいなのか?
  3. 新規が多いの?リピーターが多いの?
  4. どんなキーワードで調べられているのか?
  5. どのページが一番人気か?
  6. 逆に人気のないページは?

を特に見ていきましょう。

1週間にいちど見る、と決めてGoogleAnalyticsにログインして見てみましょう。

リライト・記事の追加

効果測定からわかったことを記事に反映します。

滞在時間が長いページなのに、あまり検索されていない。という記事を発見したら、その記事のタイトルを見直してみると良いでしょう。ほかにも、自分が想定していないようなキーワードで調べられていることがわかったページを発見したら、そのキーワードの内容を新たに追記してあげると、もっと読者に喜ばれる記事になるはずです。

逆に、すごく閲覧数が多いのに、ページをすぐに離れている人が多い。なんてことがわかれば、検索キーワードとコンテンツの内容に乖離があることが読み取れます。なので、タイトルを変更するか、調べらているキーワードの意図をくんでその記事をリライトすれば良いということがわかります。

 

このように、コンテンツマーケティングは記事を書いて終わりではなく、PDCAサイクルを回していくことでより強力な効果を発揮してくれます。当てずっぽうで記事を量産していくよりも、よっぽど効率的だということがわかりますね。

 

まとめ

コンテンツマーケティング自体は、昔から行われていた施策です。それを現代風にアレンジしたものが現在ネット上で行われているコンテンツマーケティングといえるでしょう。

コンテンツマーケティングの根本は、消費者の為になることを提供すること。冒頭で、すべて実質無料で施策できるのがコンテンツマーケティングの強みであるとお伝えしました。

具体的には、下記の手順で進めていきます。

  1. ペルソナとカスタマージャーニーを設定
  2. コンバージョンポイントを作成
  3. コンテンツ作成
  4. 効果測定
  5. 記事のリライト・追加

書いた記事をそこで終わりにするのではなく、その記事がどのくらい効果を発揮していて、よりよい結果を生むためにはどうするか?を考えながら進めていくのが、より良い結果を生む流れとなります。

次回は、コンテンツマーケティングを「成功させる為のカギ」についてお伝えします。

次の記事はこちら

[sitecard subtitle=コンテンツマーケティングを成功させる4つのカギ url=https://homepage-picnic.com/content-marketing/key-to-success/ target=]

投稿者プロフィール

田村巧次(タムラコウジ)
田村巧次(タムラコウジ)株式会社コタム代表
WEB制作会社Co-Tam.Inc代表の田村巧次です。
創業当初から、金で買うSEOを良しとせず、その時々の Google ガイドラインに沿ったSEO(ホワイトハットSEO)のみをクライアント提案。 制作したWEBサイトは、一切ペナルティを受けず、9割以上がキーワード検索で1位を獲得。どれもすべて効果の高いキーワードを選定する。制作会社の枠にとどまらず、2011年より、企業の情報発信の重要さをクライアントに提示。
「SEOの知識を正しく活用できれば、必ず集客の力になってくれます。」

  • 中小企業庁 中小企業デジタル応援隊事業 IT専門家(I00024525)

  • WACA認定WEB解析士・上級ウェブ解析士

  • SEOコンサルタント

  • 米国Google認定 GAIQ(*1)(認定資格ID:28179066)
    (*1) Google Analytics Individual Qualification

  • Google モバイルサイト認定(認定資格ID:36523368)

  • Webクリエイター能力手認定試験エキスパート

  • ネットマーケティング検定取得
    WEB利用・技術認定委員会主催

  • 国家資格:システムアドミニストレータ(現ITパスポート)

  • デジタルハリウッドスクールphp TA/講師(2009~2012)

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