企業に学ぶUSPの成功事例

  

2015年7月7日  2015年7月21日

こんにちは、コタムのタムちゃんです。
以前、USPについて説明しましたが、今回はUSPの成功事例について色々と調べてみたいと思います。

USPについてはコチラ

USPは独自性である。と以前の記事でお伝えしました。

ではどのようにして、自社サービス・商品のUSPを発見していくのでしょうか?
「有効な手段のひとつとして、過去に似たような事例がないか?」
を調べ、成功した事例を応用する方法です。

そこで、今回は、USPの成功した事例ひとつ深く掘り下げてみたいと思います。

企業名:ヤマサ醤油
商品名:鮮度の一滴

002

皆さんこちらの商品はご存知でしょうか?

日本の食卓には欠かすことのできない醤油の一商品です。
この「醤油」という商品は、多くの会社が競争の激しい既存市場を奪い合っています。

そんなレッドオーシャン市場に一石を投じた商品が、ヤマサ醤油が提供する、
「鮮度の一滴 特選醤油」です。

オリジナリティを出しにくい醤油業界の中でも近年稀に見る大ヒットとなった商品ですが、
この大ヒットには2つの要因があります。

1:「鮮度」という新しい価値観を提示したこと。

「いままでの価値観から脱却し、自社でルールメイキングを行った」という点です。

いままで醤油は味や素材、量や値段で他社との差異を出すことが一般的でした。
この醤油業界の出来上がったルールに「鮮度」という新しい価値観を消費者に提示したことが大きな要因です。

oxidation-effecthttp://www.yamasa.com/sendo/より抜粋

これはあくまでも想像ですが、この商品が発売されるまでは、「醤油は酸化して味が落ちる」といういう概念をもっていた一般消費者は決して多くなかったことと思います。私もその一人です。

もし、酸化すると知っていても、酸化防止の技法が確立していなかったので、
ペットボトルから醤油差しに注いでそのまま使うしかありませんでした。

しかしながら、開封後もほぼ真空状態を保つことができる世界初の容器「いつでも開けたてパウチ」を開発することにより、
容器開封後でも、常温で70日経過しても酸化せず、常に新鮮な醤油を味わうことができるという価値を消費者に提供しています。

この「鮮度」というルールを持っているのは当時、ヤマサ醤油だけなので、結果として消費者に「鮮度の一滴」が選ばれました。

2: 独自性&特性(USP)を明確に消費者に伝えたこと。

004http://www.yamasa.com/sendo/より抜粋

「新たに且つ独自に生み出した価値やルールを明確にお客様に伝えた」という点です。

商品のアピールポイントや独自性、特性をUSPとして消費者に分かりやすく伝えたことで、
それを理解する消費者が生まれたということです。

この商品のUSPは、商品名そのままの「鮮度の一滴」です。

非常に分かりやすくに商品の特徴が伝えられており、他の商品にはない「鮮度」がウリだということが一目瞭然です。

そしてその下に配置されているキャッチコピーの「お宅の醤油は赤いですか?」というキャッチフレーズもキモです。

005http://www.yamasa.com/sendo/より抜粋

そうです!!!おいしいしょうゆは赤い。のです!!!!!

消費者の冷蔵庫の中にある古く、酸化してしまった醤油を暗に悪だと指摘しているのです。

直接的な他社の批判は反発も買いますし、その商品を愛用している消費者の心情も良いものではないと思います。

しかし、「酸化した商品は悪です。」という状況をメッセージとして投げかけ、「もっと良い食生活をしませんか?」
という提案をしているのであれば、消費者も前向きに受け止めることができるはずです。

ヤマサ醤油の事例のように、飽和している業界でも、いままで盲点であった一つのルールを提案するだけで、
独自性の高い商品を生み出すことができます。

そして大切なのが、その商品のUSPを明確に消費者に伝える。ということです。

この2つのことを成し遂げることができれば、大ヒットにつながる商品となることでしょう。

まとめ

このように、過去の事例を研究することにより、様々分野に応用できると思いませんか?
私達コタムは、お客様と一緒に、お客様の商品を研究し、USPを発見することを行っています。
お客様の商品の中には、過去の事例の応用で売れた!という事例もあります。

皆さんも是非、私達と一緒にお客様の商品の売り方。と見直してみませんか?

他商品の事例研究はまたの機会にレポートしたいと思います。

アリーベデルチ!!

アリーベデルチ

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